住職より

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6月の月例供養会を終えて

法事とは別に卒塔婆の供養や位牌の開眼閉眼、各種供養をしたいという時があると思います。そうした想いに応えるために、正光寺では毎月一回《月例供養会》をお勤めしています。

 《月例供養会》は合同供養になりますので、希望される方が一堂に会してお勤めをすることになります。一方で、参加せずに供養だけ希望される場合にも対応いたします。

 また、この供養会は必ずしもお檀家様だけに対応するものでもありません。広く一般の方の供養のご希望にもお応えしていきます。

 《月例供養会》でおこなわれる供養をはじめとする各種供養は、供養する対象と向き合いながら内省しこれからの人生を穏やかで幸せに過ごしていくこと、最期は極楽浄土にお迎え頂けるようにお念仏をお称えすることを目的とした儀式です。ですから、供養の際には立ち会うことがとても大切になります。

 供養する対象は卒塔婆供養、位牌開眼供養、針供養、人形供養など、供養とつくものは一通り対応いたします。その様相は一様ではありませんが、すべての対象に通底することは、対象を大事にしていた人の心(魂)です。供養を通じて私たちは自分と向き合っているのです。

本日は、古い位牌の魂抜きと新しい位牌の開眼供養を行いました。他に卒塔婆供養も致しました。

 位牌の供養をされたご当主がお持ちになられた位牌には遥か昔、江戸時代の年号が刻まれた位牌が含まれていました。ご当主自身もその方のご尊顔、業績などは判然としないそうです。それでも、当時に至るまでの家系を辿ることができることの、なんと浪漫のあることでしょうか。それを代々守り、引き継いできたご一統に敬意を払わずにはいられない思いです。

さて。このように大切にされている位牌とはそもそも何でしょうか。それは、故人様そのものであります。位牌に形を変えた故人様と向き合って内省し、大切なこと・本質的なことを再確認してこれからの人生を少しでも質的に豊かにしていくのです。その際には必ずお念仏をお称えして、最期は故人様の待つ極楽浄土へお迎え頂くことを目的としています。

 多忙な毎日を過ごす我々にとって位牌をはじめとする各種依り代を前にして静かに内省する時間を過ごすことはとても大切です。一見遠回りとも思えるこの時間を過ごすことが、結果としてその後の時間の質を高め、活力ある日々を過ごせるに違いないと考えています。

 機会があれば是非参加されることをお勧めいたします。

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